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花粉症という病名ができる前から花粉症である。つまり当時の病名で言えば、アレルギー性鼻炎である。
だから、25年くらいのつきあいになる。
当時、朝から鼻水とくしゃみが止まらず通勤電車でも恥ずかしい思いをしていた。
マスクの下の鼻には鼻水が垂れてこないようにティッシューで、鼻血が出たときのように栓をしていた。
それでも会社に着く頃には、ティッシューを通して垂れてきていることもしばしばだった。
自分でもこの症状が異様なくらいは分かっていたが、当時は良い薬がなかったのだ。
ある時、子供がかかりつけの小児科に行ってみたら、ある薬を処方された。
「リザベン」今も忘れない名前である。
これが効いた。
ぴたっと止まる、一日二回飲めばよかったし、なんであれ鼻水が止まると言うことで、すでに極楽気分である。
そのあとは、毎年毎年春先に処方してもらっていた。
まぁ、こういう薬を飲んでいるときはアルコールはいけないのだが、私はそんなことは気にせずに飲んでいた。
しかもアルコールが強くなったような気がした。
後輩に陶芸家がいる。
私が花粉症の時期にたまたま飲んでいる薬をみて、驚いていた。
実は、その陶芸家は作業中に肉が見えるほどの事故で指を切ったことがあったらしい。
手術をして今は元通りなのだが、入院していたその時に服用していた薬が「リザベン」だったとのこと。
リザベンは、身体の活動を活性化させないような働きがあるらしい。
大出血した後輩の活動機能を低下させるために服用したリザベン。
私の鼻水とくしゃみを止めてくれたリザベン。
同じリザベン。
単に、副作用でアルコールが強くなっていたのだった。